最近よく聞く映画のリブート作品ってなに?

2022年2月2日映画関連の気になるワードDUNE,カジノロワイヤル,シン・ゴジラ,スパイダーマン,スーパーマン,バイオハザード,リブート,庵野監督

Reboot=再起動(コンピューター用語)

「フィクション作品において、連続性を捨て新たに一から仕切り直すこと」
例えば2022年1月28日に上映を開始された映画「バイオハザード」

バイオハザードのキャッチコピーは
「バイオハザード」シリーズ最新作にして<原点>

そしてパンフの解説を読むとこの作品の企画は「バイオハザード」シリーズを原作に立ち戻ることでリブートできると考えたことが発端だったということです。

確かに大ヒットした「バイオハザード」のミラ・ジョボヴィッチ版は、ゲーム「バイオハザード」の世界観を用いているだけで内容的にはゲーム原作とは異なるオリジナル作品です。

2002年のⅠ作目「バイオハザード」(英語名:Resident Evil)から始まり
(日本語ではバイオハザードですが、英語ではResident Evilで直訳すると「内に潜む悪」となる。著作権の関係で海外ではBiohazerdとできなかったとのこと)
Ⅵ作品目 「バイオハザード:ザ・ファイナル」(2016年)と14年の歳月をかけて完全に完結しました。
主役のアリス(ミラ・ジョボヴィッチ)はオリジナルキャラです。

もちろん舞台となるラクーンシティやアンブレラ社、Tウイルスなど世界観は「バイオハザード」そのものでした。
ミラ・ジョボヴィッチ&ポール・W・S・アンダーソン監督のバイオハザードシリーズが多額の製作費と派手なアクション、卓越したVFX技術のザ・ハリウッド的映画だとすると今回の「バイオハザード」はあくまでゲーム版「バイオハザード」のホラーな雰囲気を再現したゲーム再現映画と言えるでしょう。

リブート作品と聞いて、わたしが思い出すのは「シン・ゴジラ」

皆さんはリブートと聞いてどんな作品を思い出しますか?

リメイク作品ならたくさんありますよね。
因みにリメイクの定義は「作り直し」
技術や演出は異なるものの基本的なストーリーは同じものを作り直すこと。

このブログを始めた頃、観に行ったSF大作映画「DUNE」はまさにリメイク作品でしょう。
「DUNE」は私が中学校の頃大好きだったSFの映画化でもちろん旧作品も見ましたが新作はそれにも増して非常にいい出来でした。
<「DUNE」の感想と解説はこちらのリンク>

閑話休題・・・

リブート作品の話でしたよね。いろいろな作品が挙げられると思います。
スーパーマン」?「007/カジノロワイヤル」?
スパイダーマン」なんてマルチバースという多次元世界を取り入れたもんだからどんどんリブートしている感じ。
それぞれが独特の世界観を持っていてもっとも成功しているシリーズと言えます。

私がリブート作品として挙げたいのは「シン・ゴジラ」です。
「ゴジラ」はなんどもリメイクされていますが、庵野監督作品の「シン・ゴジラ」(2016年)は怪獣を災害と見立てて作り上げた新たな解釈の怪獣映画だと感じました。

世相的には東日本大震災(2011年3月11日)という未曾有の災害の後でした。
キャッチコピーは「現実(ニッポン)vs虚構(ゴジラ)」

ところで最初の映画「ゴジラ」が上映されたのは1954年。
キャッチコピーは「水爆大怪獣映画」でした。
ゴジラは繰り返し実施された水爆実験の結果生まれた怪獣なのです。
それが東京に上陸して暴れまわるんですからとんでもないとばっちりといえます。

当時は、終戦後の1946年の夏、アメリカ軍が原爆実験「クロスロード作戦」をビキニ環礁で行い、その後も核実験が繰り返し行われていた時代でした。
因みに最初の海上原爆実験は「クロスロード作戦」。
終戦まで生き残った日本海軍戦艦 長門や軽巡洋艦 酒匂、ドイツの重巡洋艦 Prinz Eugen、アメリカ海軍からは多数の航空母艦サラトガや戦艦ペンシルバニアなど多くの軍艦が標的艦となりました。(長門やPrinz Eugen、サラトガは2度の実験の後沈没)

今、考えると原爆実験とか水爆実験とか正気の沙汰ではないですよね。
人類は1945年からつい最近まで2379回もの核実験を行っているんですよね。

1962年の「キングコングVSゴジラ」に対して、2021年の「ゴジラvsコング」。

両作品ともゴジラとキングコングが出るもののストーリーは全く違います。
1962年の方は日本人の9人に1人が観たほどの大ヒット作品。(今観ると凄く手作り感あふれる映画なんですけどね)
対して2021年の「ゴジラvsコング」は19億円とまあ、モンスターヴァース作品としても振るいませんでした。
最後はゴジラとコングが闘うんですけど、前作は当時の東宝怪獣映画の定番で日本のどこか分からない荒野で戦いますが、「ゴジラvsコング」は香港でのメカゴジラを交えての三つ巴のバトル。
大迫力でした。
ぼくには凄く面白かった作品でした。
「ゴジラvsコング」の解説はこちら

さてこれからの作品では
ブレイド」がマーベル作品となってリブートされるらしいですね。とても楽しみ。

人気作品が一巡してきた為なんでしょうね。今後、ますますリブート作品が増えそうです。